長崎市の中心である浜町。そのアーケードの入口にある橋。単に浜町アーケードに繋がる中央橋と思っていた橋(実際は、この橋は中央橋ではありません。県庁からまっすぐ下った橋が中央橋なのです)が、なんと!日本で最初の鉄橋だったというのはご存じでしたでしょうか?
この橋は、現在すでに3代目なんですが、本名「銕橋(くろがねばし)」と呼ばれ、通称「鉄橋(てつばし)」と言います。一般的に地元では、「てつばし」と呼ばれています。
今回は、この鉄橋についてご紹介します。
○ 初代 銕橋(くろがねばし)
この銕橋の設計はドイツ人(オランダ人という話も)技師ボーゲルという人だそうで、制作は長崎製鉄所が行ったそうです。
1868年(明治元年)8月1日に渡り初めが行われています。この銕橋が出来る前は、木造の橋が架かっていたそうです。
その木造の橋が、なんと!1867年(慶応3年)の豪雨で流されて大破してしまったそうなのです。
前から何度も豪雨などの水害で流されていたことから、設計技師ボーゲルと当時の製鉄所頭取の本木昌造さんの陣頭指揮により、長崎製鉄所の鉄を使った鉄の橋、すなわち銕橋を作りました。長さ27m、幅6mほどの橋だったと言うことです。
○ 2代目 銕橋
この橋は1937年(昭和6年)に鉄筋コンクリート製の2代目の橋に架け替えられました。
白いこの橋は、橋の手すり部分のコンクリートが丸くアーチ状を連ねたデザインとなっていました。
○ 3代目 銕橋
そして、現在の3代目にあたる現在の鉄橋は、1990年(平成2年)に架け替えられています。
歩行者専用橋(車乗り入れは警察の許可が必要)であるこの橋は、2代目と同じ鉄筋コンクリート製となっているんですが、橋のそばには初代にあった石柱が残されています。
また、橋の中央にはエミリオ・グレコ作の『水浴の女』の像も新たに作られていて、浜の町アーケードの玄関としていまでも様々なイベント?が行われています。
コンクリートの丸いアーチ状の2代目くろがね橋がなつかしく思います。私らの世代のてつ橋っていったらやっぱり2代目銕橋でしょうね。小さい頃の思い出がたくさん詰まってます。