牛乳と言っても、いろいろな種類があります。
その種類を大きく3つに分類することができます。その分類とは、「牛乳」「成分調整牛乳」そして、第三の牛乳と呼ばれる「加工乳」ということになります。
最近では、低価格でもある「加工乳」が人気が上がっているようですね。
8月に公表した農林水産省のデータによると、今年の4~6月に生産された「牛乳」の生産量は、前年同期比△3.5%。さらに、「成分調整牛乳」の生産量も△5.6%となっています。しかし、「加工乳」の生産量は逆に+36.0%と大きく伸びているようです。
というところで、この「牛乳」と「成分調整牛乳」と「加工乳」の違いは一体、なんなんでしょうか?
先ほど牛乳は3つに分類できるとお話しましたが、その3つの分類の定義をご紹介してみます。
社団法人日本酪農乳業教会によれば。。。
○ 牛乳
これは、すなわち乳牛からでたそのままの生乳のことで、その生乳を加熱殺菌し、乳脂肪分が3%以上で無脂乳固形分を8%以上含んでいるものを指します。当然ながら、成分無調整ですので、水やその他の原料となるものは一切入っていません。
○ 成分調整牛乳
生乳から乳脂肪分の一部を除去したり、水分の一部を除去したりするなど、成分を濃くするなど、まさに名前通り成分を調整した牛乳のことです。
○ 加工乳
生乳に脱脂粉乳やバターなどの乳製品を加えることにより乳成分を増やしたり減らしたりして作られたものです。
加工乳がなぜ?売り上げを伸ばしているのでしょうか?
これは、恐らく価格の問題が一番大きいのかもしれません。下手をすると牛乳の半額ぐらいで売られている加工乳もあるぐらいです。低脂肪や栄養素を含む!なんて加工乳もあり、消費者の価格差以上にニーズにも合っているということになるのかもしれませんね。
しかしながら、またもや、ここで疑問が。。。
通常、加工されたものというのは加工された分だけ値段が上がるのが生鮮食品では常ですよね。しかし、「牛乳は加工されたものほど安くなる」と言えますよね。牛乳より成分調整牛乳、成分調整牛乳より加工乳が安い。。。
これは一体なぜなんでしょうか?
○ 加工乳が他の牛乳、成分無調整牛乳よりも安い訳
どうして価格が安くなるかというと、成分調整牛乳は牛乳から脂肪分などを分離することで、それらをバターやチーズなどの加工品に転用するそうです。その為に牛乳よりも価格は安くできるのだそうです。そして、さらに加工乳となると、脱脂粉乳やバターなどの規定の乳製品を混ぜることが出来るそうなんですね。ですので成分調整牛乳よりもさらに安くすることができるのだそうです。
その低価格を利用して、小売店なんかも販売促進の品としても利用しやすくなっているのも一因であるという話もありました。まあ、私たち消費者にとっては嬉しい事なのかもしれません。
そこで、スーパーで牛乳を買おうとすると、その脇に陳列されている「乳飲料」という表記されているものに気付きます。コーヒー牛乳なんてのがその良い例でしょうか。。。
これは、生乳を主原料としてはいるものの、カルシウムやビタミンなどを加えたものやコーヒーや果汁など、原材料である生乳に乳製品以外のものを加えたものをこう呼んでいます。まあ、消費者のニーズに応えて加工したものなんですが、成分調整牛乳との違いは乳製品以外を!っていうのがポイントのようです。
*なかなか判りずらい乳製品の表記ですが、サラッとご紹介しました。本当はもっと細かく成分が何%以上など決められているのですが、省略させて頂きました。ご了承くださいませ。