先日の6月12日~13日に渡って行われた耐久レースの最高峰「ル・マン 24h」のレース結果をご報告致します。908HDi FAP はどうだったのでしょうか?
2010年6月12日(現地時間15:00 日本時間22:00)
サルト・サーキット(フランス、ルマン市):全長13.629km
◎ 決勝スターティンググリッド(LMP1)
1:プジョーNo.3(ラミー/ブルデ/パゲノー) 3分19秒711
2:プジョーNo.1(ジェネ/ヴルツ/デビッドソン) 3分20秒317
3:プジョーNo.2(モンタニー/サラザン/ミナシアン)3分20秒325
4:プジョーNo.4 ORECA(パニス/ラピエール/デュバル)3分21秒192
5:アウディNo.9(ベルンハルト/デュマ/ロッケンフェラー)3分21秒981
6:アウディNo.7(カペロ/クリステンセン/マクニッシュ)3分22秒176
7:アウディNo.8(フェスラー/ロッテラー/トレルイエ)3分23秒605
8:アストンマーチンNo.007(フェルナンデス/ミュッケ/プリマ)3分26秒680
9:アストンマーチンNo.009(バラージ/ハンコック/ターナー)3分26秒747
10:ORECA-Aim No.6(アヤリ/アンドレ/メイリック)3分29秒506Peugeot 908 HDi FAPは、昨年のル・マン24hから、出場したレースにおいて、すべて1-2フィニッシュという、他を寄せ付けず圧倒的な速さを誇っています。そして、今年のル・マン24hのスターティンググリッド。ポールポジションから4位までをPeugeot 908 HDi FAP が埋め尽くし、ポールポジションスタートはなんと!4年連続となっています。そして迎えた本戦!現地時間PM 3:00。ル・マン24hがスタートしました。
まず、先頭に飛び出したのが、プジョーのNo.3。そして、No.2、No.1と続きます。さらに、オレカのプジョーNo.4。先頭集団を宿敵AUDIの3台に差をつけて、圧倒的な速さでプジョー軍団が上位を占めます。
しかし、開始から2時間を経過した後の38LAP。TOPを走っていたPeugeot908 No.3がモノコック・サスペンション取付部を破損。。。リタイアとなってしまいます。プジョーワークスの1-2-3の夢が早くも潰えた瞬間でした。
それでも、No.2、No.1 、No,4の激走です。53LAP時点(スタートから約3時間半)では、2台のFAPのランデブー走行、約50秒遅れで、No.4。さらに1分遅れでAUDIの3台という走り。AUDIチームと先頭のプジョーとはこの時すでに約2分もの差をつけていたのです。
日が沈み、夜のステージとなります。すると、No.1にトラブル発生。その結果、スターター・モーター・オルタネーター・マネジメントシステムの交換を余儀なくされ、順位を7位まで落としてしまうという結果に。
開始から約12時間のちょうど半分の時間が経過した時には、No.2、No.4に続いてアウディ(1LAP)の3台、そして、No.1(先頭のアウディとの差+2LAP)となっています。
その後、順調にTOPを走っていたNo.2にも夜も明けた早朝にエンジントラブルが発生。リタイアとなってしまいます。
残された908HDi FAPは、No.1のみ。この時、AUDIの3台に続き4位を走行していました。そこから、驚異のNo.1の驚異の追い上げをみせます。
TOPを走行するAUDIの尻尾が見えてきたまさにその時、No.1までもがエンジンストール。なんとかPITまではたどり着いたものの、そのままリタイアとなってしまいました。そして、残ったプジョー908は、4位を走行していたオレカチームのみとなります。
しかし、このオレカチームの908も、後半には最速ラップを叩き出す走りをみせていたのですが、これもまたエンジントラブルによりリタイアすることに。。。
「908 HDi FAPがデビュー以来、これだけのエンジントラブルに見舞われたのは初めてのこと」と、プジョー・スポールのテクニカル・ディレクター、ブルーノ・ファミンは語ります。これで、プジョー908 HDi FAP の4台全てがゴールを迎えること無くリタイアしてしまうという後味の悪い結果に終わっていまいました。
結局、今年のルマン24hの結果としては、終始、安定感をみせたAUDIチームの1-2-3フィニッシュという結果に終わりました。まさに、ウサギと亀のレース。「ル・マン24時間はスピードを競うのではなく、24時間走りきり、いかにして勝つか!」ということを競う競技であるということを再認識させられたレース展開と言えるでしょう。
また、来年!プジョー陣営に新しい目標が生まれました。来年の勝利を誓って。。。