病院に行った時に診察を受けた時に、お医者さんから胸や背中を二本の指で「トントン!」って叩かれますよね。
あれは、一体何なんでしょうか?
音を聞いて、身が詰まっているかどうか?っていうのはスイカの話。。。(笑)
人間の体を二本指で「トントン!」と叩いて何がわかるのか?を不思議に感じます。
今回は、診察の時、「お医者さんが背中や胸を二本指で叩いて何を調べてる?」ということを調べてみようと思います。
このやり方を「打診法」と呼んでいるそうで、200年以上前から行われているものなんだそうです。
その打診法(1761年)をあみだしたのがウィーンのレオポルド・アウエンブルガーという内科医だったそうで、彼が患者さんの背中や胸を叩いてみたところ、胸腔(きょうこう)と呼ばれる空気のいっぱいつまった場所では軽い音。筋肉や骨があるところではもっと低い音がすることに気付いたそうです。
レオポルド・アウエンブルガーの父親はオーストリアのグラーツで居酒屋をしていたそうで、毎日酒樽を叩いて樽の中のワインの減り具合を調べていたそうなんですね。軽い音がすれば、樽は空、低い音がすれば樽の中にはまだいっぱい残っている!なんてことなんでしょうか。。。
このことからアウエンブルガーは患者の胸を叩いてみたんだそうです。すると?胸腔に液体が溜まっていたり、腫瘍があったりすると、空気で満たされた健康な肺と比べて、違った音がすることに気付いたんだそせす。そして1761年に『打診法による隠れた胸部疾患の新診断法』という論文を発表し、今日に至ります。
今時、胸部疾患なんか、レントゲンで調べればいいじゃないの?って思いますよね。
もちろん!レントゲンの方が確かにしっかり診断できます。
しかし、どうでしょうか?ちょっとした診断でも、いちいちレントゲンを撮っていたら医療費だってバカでかいものになります。
ですので、この打診法においては、お金がかからないお手軽診療法と言えますし、なんでもすぐにレントゲン!とかいうお医者様より、患者さんに思いやりのあるお医者さんなのかもしれません。