宇宙と地球の境目といったら、いったいどこなんでしょうか?
「宇宙とは、地球から遠ざかって行って空気が無くなって真空になったところが宇宙と地球の境目だ!」と考える方も多いと思います。その考え良いのでしょうか?
その意見が正しいとすると、空気が存在する範囲が「大気圏」となりますので、大気圏外が宇宙ってことになります。
で、まず!「大気圏」とはいったい何なのか?ということになります。
まずは、その定義をご紹介してみようと思います。
◎以下の層をまとめて大気圏と呼びます。
対流圏:
地表から平均11キロメートルまでを指します。ここまでは高ければ高くなるほど気温が低下する所です。但し、赤道の所が一番厚く、北極や南極は低くなります。自転の影響。
成層圏:
地表から平均50kmぐらいまでをを指します。環境問題となっている「オゾン層」というものもこの成層圏にあります!この層は、オゾン層が紫外線を吸収する為に温度が上にいけば行くほど上昇していきます。この成層圏の中間ぐらいが飛行機の限界なんだそうです。
中間圏:
地表から平均80kmぐらいまでを指します。こんどは、上にいけば行くほど温度が低下します。この層になると、空気が存在する!っていうだけで、生物が生きていけるようなものではありません。ある意味、真空に近い状態となります。
熱圏:
地表から平均800kmぐらいまでを指します。またまた、今度は上に行けば行くほど気温が上昇していきます。オーロラといったものが発生するのはこのあたりの高さだそうです。
大気圏といっても、これだけの層に分けることが出来るんですね。
ということは、宇宙とはこの熱圏の外のことになるんでしょうか?
もし、そうだとしたら、人工衛星の飛ぶことができる下限は地表から約120kmだと言われているので、人工衛星は宇宙を飛んでないということになりますね。また、国際宇宙ステーション(ISS)も地上から約400kmと言われるのでこれもまた同様に大気圏内を飛んでいるということになります。
しかしながら、国際航空連盟(FAI)の定義によれば、宇宙は高度100km以上の所を指すそうで、人工衛星も国際宇宙ステーションもこの定義からすると全て宇宙を飛んでいるということになっています。ですので、大気圏の内側である熱圏に入って約20kmぐらいからすでに宇宙になっているということになりますね。
ですから、大気圏内からすでに宇宙になっている!が正解と言っていいのではないでしょうかねぇ~。