1930年に発見(クライド・トンボー:アメリカ)された冥王星は、2006年8月にチェコのプラハで開かれた国際会議(国際天文学連合:IAU)で太陽系の惑星から降格されたのは皆さんご存じのところだと思います。
なぜ降格されたのでしょうか?
今回は、冥王星が降格された理由をちょっと調べてみました。
冥王星は1930年、アメリカの天文学者『クライド・トンボー』によって、太陽系の9番目の惑星として発見されています。大きさはというと、直径は2,320kmとなっていて、月の約3分の2程度しかありません。
そんな冥王星なんですが、観測技術の向上により、最近 太陽系内で冥王星より大きい衛星が7つも発見されていたのです。そこで、問題となってきたんですね。
観測技術の向上により、宇宙の常識が訂正されるということは珍しくありません。そこで、この冥王星の問題も審議されるようになったのです。
しかし、この審議もなかなか難攻しています。天文学者には月と同じぐらいのサイズの冥王星を外す意見が多く出されてはいましたが、冥王星の歴史的な経緯や社会的な認知度を重視する考え方もありました。(アメリカが唯一見つけた太陽系惑星の消滅!ってのもニュースでありましたよね)
そこで、IAUは、複数の案を提示して2006年8月のプラハでの会議で決着を図ったのです。
結果は冒頭で記した通り、冥王星は太陽系惑星から外すということになりました。
その時に惑星の定義も改めて審議されています。
◎ 太陽系惑星の定義
① 太陽を周回する。
② 自らの重力で球状となる。
③ 軌道周辺で圧倒的に支配的な天体である。
とされています。
この定義によって、軌道周辺に同規模の天体があり、3番目の条件を満たさない冥王星は惑星とは呼べず「矮惑星」と呼ばれるようになりました。同じように2003年に発見された冥王星より大きな小惑星セレスも「矮惑星」と呼ばれるようになっています。
まあいずれにしても、観測技術の進歩に伴い、次々と明らかになる現実により、より正確な表現や考え方をしていこうということなんでしょう。その他にも今後、いろいろな宇宙の常識なんかも変更になるのではないでしょうかねぇ~。