『メール』
今では欠かすことの出来ない伝達手段となっていますよね。会社や友達とのやり取りをメールを使って行っている方も多いと思います。
このメール。便利なようで、なかなか意思を伝えようとすると難しいものですね。「微妙なニュアンスや問題なんかは、やっぱり電話で直接話さないと伝わらないなぁ~」って思うことも、しばしばあります。
なぜなんでしょうか?一生懸命考えて意思が伝わるように作っているのですが。。。
今回は、この『メールの伝達率』と題して考えてみようと思います。
◎ メールでの意思伝達実験
メールでの伝達を調べてみると、シカゴ大学のニコラス・エプリー助教授(心理学)という方が、学生を対象として、面白い実験をしているようです。
まず、メールを相手に送信してもらいます。そのメールを送った人に「どれくらいそのメールで自分の意図が相手に伝わったと思いますか?」と言った質問をしています。すると学生たちは、「メールで送ったメッセージの意図は、80%は相手に伝わった!」と考えたそうです。反対に、そのメールを受け取った学生のその受け取ったメッセージの意図通りに受け止めてくれた人は、なんと!50%だったそうなんです。
これは、驚きだと思いませんか?
エプリー助教授によれば、メールを送った人は「自分が送ったメールを相手が正しく解釈してくれるだろうという思い込みがある!」というところから意図のすれ違いが発生しているそうなんですねェ~。
電話だったら、どうでしょうか?
話していると、相手が意図するところと違って理解しているようであれば、「そうじゃなくて!」とか、「違うよ!俺が行っているのは!」なんて、その場でこんなやり取りが発生しますよね。また、言葉の強弱で感情も伝わります。ですから、電話のその場で解るので、すれ違いが発生しにくいということになるとは容易に想像がつきます。
しかし、メールではどうでしょうか?送り手側の一方的な伝達なので、もし受け手側が勘違いした内容で受け取ってしまうと、その誤解がそのままになってしまいます。また、メールになると、手紙と違って慎重な言葉遣いをしないこともしばしば。そんなことも意思の疎通がなされない原因だともいえるそうです。
メールやチャットでは、電話や実際に会って話せないことも、簡単に書くことができます。いわゆる「メル友」と言われる関係は、50%の誤解の上に成り立っている!と考えても良いのかもしれませんね。便利だけどあまり信用し過ぎるのも考えものかもしれません。結局のところ、上手に使って行くのが大切だと言えますね。