よく、プロの将棋の棋士は、【十手先の局面を読んで、指している】と言われます。将棋は先の読みあいなんて話も聞きますよね。
そこで、面白い本を見つけました。平成で最強とも言われた羽生善治さんの「決断力」という本です。
今回の思考の自主トレは、この羽生善治さんの本をもとにご紹介してみようと思います。
この本によれば、「プロ棋士は、十手先を読んで将棋を指しているか?」という質問に対して、羽生善治さんの答えとしては、「実際は、読めない」というのが答えだそうです。うそぉ~!って思うでしょう?私も思いました。で、その疑問に対して、羽生さん流に?こう答えています。
「どんなに精緻に考えても、相手はこちらが考えていない手を打ってくるから!」なんだそうです。そう言われてみればそうですねぇ~。
ですので、「一手ごとに決断をして、その場その場で決めているのが実態」なんだとか。。。
「へ~、そうなんだ!」で終わってしまっては、思考の自主トレにはなりませんね。
ならば、次の一手を決めるには、プロ棋士はどうやって考えて決めているのでしょうか?行き当たりバッタリで思いつきで指していないのは当たり前ですよね。
実は、将棋というものは、その局面に対し80手ぐらいの指し手がある(良きも悪きも)そうで、その80手ぐらいの指し手の中から2~3の指し手を選ぶそうなんです。
そして、その2~3の指してからどれが一番最適か!を決断しているのです。もちろん、2~3手を打った場合、相手がどのように打ってくるかを予測して自分の頭の中の将棋盤を動かして考えている。すなわち、シュミレートしているのですね。そのシュミレートは百手ほど先まで続くことがあり、そのあたりでパッと切り上げて次の手のシュミレートを行っているそうです。
そう考えると、十手先を考えて打っていると言うわけでは無く、その場その場でどれが最適な手なのかをシュミレートしながら今の一手を打っているという訳なんです。同じに見えますが、全く性質の違った考え方と言えるのではないでしょうかねぇ~。
この考え方から、私的にもいろいろと考えさせられました。皆さんはいかがでしょうか?