2009年6月11日、日本の月探査衛星「かぐや」を月に墜落させて、無事に役目を終えました。2008年5月の打ち上げ時はTVでも大騒ぎでしたが、最後の墜落させるTV放送はちょっと淋しいものでしたねぇ~。
また、「かぐや」が月に!となると、かぐや姫みたいだなぁ~と思うのは私だけでしょうか?
かぐやは、今までの10倍の精度を持った月面地図など膨大な資料を順調に提供してくれたようです。この地図は、月面基地を作る時に重要な地図となるだろう!とも言われているんですね。アポロ15号が着陸した跡も見つけられるほど正確だったようです。
ところで、その月に基地を建設し、人間がそこに住んでいられる様にする月面基地には、最低限「酸素」と「水」が必要なのだそうです。これは、地球から持っていけない!と言われているようです。
しかし、「酸素」に関して言えば、月面に酸化鉱物が大量に存在するそうなので、電力供給さえ確保すればなんとかなるそうなのです。これは、問題なさそうですね。今、流行りの太陽光発電なんてものがありますから。。。
では、「水は?何処から確保すれば良いのでしょうか?」それを、「かぐや」は探ったのです。
以前、ご紹介した「ジャイアント・インパクト説」で、形成途上の原始地球のマントルが剥ぎ取られて月となる途中、すべての水は蒸発してしまったと言われています。と言うことは、月には水が無い!ってことになりますね。ですから、現在までに彗星などの衝突などによる後天的なものがあれば、かなりの量の水が存在するのではないか?と考えられているのです。まあ、ほとんどはすぐに蒸発してしまったと思いますが。。。しかし、クレーターの一部とかの深い底(ここは、光が当たらない)などに氷となって存在している可能性があると言われていたのです。
これが、「かぐや」の大きな使命の一つだったのです。
最も有力だと言われていた場所。それが、月面南極のシャクルトン・クレーターと言うところで、深さがなんと4.2kmもあるそうです。そこには、水素の存在も確認され、非常に期待が高かった場所でもあります。
しかし、かぐやの送ってくる映像では、氷によるキラリと光る光が発見できませんでした。
そして、結局、内部には水(氷)が無かったという結論が出されました。これは、非常に残念な結果で、月面基地の計画に大きな影響と問題を発見したという皮肉な結果となってしまっています。
「水」の確保。この問題がクリアできるようにならなければ、月面基地計画は進行しないのでしょうね。大きな変更を余儀なくされたようです。地球の限りある資源が底をつき、資源を求めて、月に!って時代が到来するのはいつの日なんでしょうかねぇ~。
日本の探査体が、月での水の発見。
「かぐや」だけに、一時の夢だったのかもしれません。そして、かぐやは月に帰ったんですね。