WBCで日本全国歓喜に包まれたここ数日ですが、優勝が決まった瞬間に叫んだ人も多いと思う「バンザイ」と言う言葉。
「それでは、皆様!万歳三唱をお願いします!」
なんて、よく、お祝い事などで締めの時によく行われていますよね。
この誰でも知っているこの万歳三唱は日本だけの習慣のようなのです。
今回は、この「万歳三唱」はいつ頃から行われているんでしょうか?いろいろと調べてみることにしました。
言葉としての万歳は、やはり古代中国や日本で使われていました。この万歳の意味はというと、もともとは「長い年月」を表す言葉なのです。また、「いつまでも生きる。いつまでも栄える」「めでたい」などの意味もあったそうです。その時の発音は「バンザイ」と言ってはおらず、「マンザイ」「バンゼイ」とか言っていたそうな。。。で、今の言い方である「バンザイ」という言葉になったのは意外に歴史は浅く?明治22年(1889年)だそうです。
なぜ、はっきり年号が言えるのかというと、この年の2月11日に大日本憲法発布の時の出来事で、祝典の際、天皇陛下の馬車に対してどのような言葉で発声をするか?という事について政府で真剣に討論がされたからなんだそうです。
なぜならば、欧米では国王や大統領のパレードで道を通って行く時に「ロングリブザキング!!(国王よ永遠に)」などと発声するのが習慣があるのに対し、日本には、そんな習慣が無かった為に討論されています。
この「万歳」を決めるにあたって、エピソードがありました。当時の文部大臣だった森有礼は「奉賀!奉賀!」という案が出されましたが、皆で大声で叫ぶと「アホウガ!アホウガ!」と聞こえたため却下されています(笑)。そこで、経済学の和田垣謙三教授が中国の古い王朝である斉で、天子の長寿を祝う為に「民万歳を称す」という記録があるのを提案され、当時言われていた発声の「バンゼイ」のバンと、「マンザイ」のザイを組み合わせて「バンザイ」という言い方に決まったそうなのです。
しかし、この時の「万歳三唱」は、「万歳、万歳、万々歳」と3回唱えるようになっていたそうなのですが、祝典の時の天皇陛下の馬車が、一回目の万歳で馬が驚いて立ち止まってしまうというアクシデントが発生。それを見た群衆は二回目は小さい声発声。そして三回目にはほどんど発声ができなかったとか。。。その教訓を生かして、万歳だけを3回唱えるという「万歳三唱」が生まれたということでした。
いや~!簡単にと思った「万歳」というネタ。奥が思ったより深かったので驚きです。