宇宙放射線を浴びて。。。
なんてタマに宇宙のテーマでのドラマや映画などではよく耳にする言葉です。
では、その宇宙放射線というのはいったいどんなものなんでしょうか?
宇宙空間には宇宙放射線と呼ばれるものが飛び交っていると言われています。ヴィクトール・フランツ・ヘスという人が、1912年に高度と放射線の位置関係を気球に乗って計測し、上空に行くほど放射線が増加するということを調べているそうです。と言うことは、地球にもその宇宙放射線と言うものが飛来しているということなのですが、人体に影響がないのは、地球には大気や磁場が遮っているので地表にはほとんど到達しないからなのだそうです。
その宇宙放射線といわれるものには
・銀河宇宙放射線(太陽系の外から飛来)
・太陽放射線(太陽を起源とする)
・捕捉放射線(地球磁場によって捕えられ地球の周りに滞留)
といわれる3種類があるそうです。
ところで、宇宙空間では遮るものがなにもない為、地表の何倍もの宇宙放射線を直接浴びるということになります。宇宙空間で直接人間が浴びてしまうと、銀河宇宙放射線においては、人体を通過するだけで、その部分の細胞が死んでしまうというわれる強力なものなのだそうです。また、太陽放射線においては、太陽から常に受け続けている放射線なのですが、太陽の黒点活動が活発化し増大すると「太陽フレア」となって大量の放射線が降り注がれます。人体への影響は少なくないと言われているのです。
しかし、ヘスの発見以来、この宇宙放射線に関してはいまだに謎が多く、地球での生物への影響がどれくらいあるのかが解っておらず、今でも研究が続いているというのが現状で、宇宙飛行士などはその宇宙放射線の被爆を防ぐために様々な対策を行っているのです。
まだまだ謎が多いこの宇宙放射線ですが、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」では、培養細胞実験装置を使い、長期有人宇宙活動における放射線対策として、宇宙放射線が生物に与える影響や遺伝的な変化がどうなるかなどを調べるという実験を行っているとの事でした。