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ライオンの夜空 【星の距離や重さを測る①】
[2010/06/20]
Club Peugeot Nagasaki 事務局.jpg
星空
「あの星までの距離は◎◎万キロで、あの星の重さはこれくらい。。。。」なんて話が宇宙での星の話になるとよく出てきます。

あんなにも遠い星の距離がなぜ解るんでしょうか?さらに、なんでその星の重さまでも解るのでしょうか?

不思議に思ったことはありませんか?

今回は、「どうやって星の距離やら重さを測っているのか?」をご紹介してみたいと思います。
 
ライオンと夜空.jpg
◎ 星までの距離を測る。

星までの距離を測るには、高校生の数学程度の知識があれば、計算により導き出すことができます。簡単にいうと「サイン・コサイン」といった三角関数を使った「三角法」で求めることができるのです。

この「三角法」の歴史は古く、2000年以上も前にギリシアの数学者であるアポロニウスなどによって、この測量法は確立していたとか。。。

そこで、測量法を応用した「年周視差法」と呼ばれる方法を用い、遠い恒星までの距離を算出するのです。
 
年周視差法.jpg
その「年周視差法」とは。。。

地球は太陽の周りをぐるぐる1年かけて周っています。ということは、ほぼ1年を掛けて同じところに戻ってくる(正確には太陽も移動しているので全く同じとは言えません)ということになりますよね。まさに、これを利用するのです。

まず、距離を測りたい恒星を観測し、その星の方角及び高さを記録します。そして、半年後に再び同じ恒星を観測し方角及び高さを観測するのです。すると、A地点とB地点からのそれぞれ恒星の角度が解りますよね。その二つの観測結果をつかって三角法で計算すると、恒星までの距離がわかると言う訳なのです。

思った以上に簡単ですよね。
 
一番星.jpg
先ほどお話したように、2000年前に三角法による距離計算などは発見されていたのですが、この「年周視差法」を使った恒星までの距離を計測したのは、なんと、17世紀なんだそうです。実に1500年以上の間、なぜ?こんなに時間が掛ってしまったのでしょうか?

それは、当時の観測技術では、恒星の「年周視差」すなわち、半年後に恒星が見える方角の差を観測出来なかったというのが原因のようです。それほど、遠いということですね。

その為、年周視差で恒星までの方位を出すのが技術的に難しかったことと、当時は天動説が信じられていた時代でもあり、コペルニクスが地動説を唱えた16世紀においては、その当初は誰も地動説を信じる者がいなかったからなのです。

その時代においては、天動説を信じる人たちの間では、「もし地動説が正解だとするならば、ちゃんとした年周視差が観測できるはずだ!年周視差が観測されない以上、地動説はあり得ないことだ!」ということも理由としてあげられていたようです。まあ、天動説の考えだと、測ったそれぞれの地点の距離も短かった為なんてことも言えるでしょうね。ですので、残念なことに、当時の技術ではこの年周視差を観測できる技術がなく、地動説が否定され遅れてしまったということになるようです。
 
星雲.jpg
確かに、測りたい恒星の距離が遠ければ遠いほどシビアな角度となり観測が難しくなります。現在、どのようにして測っているかというと、1989年に年周視差の観測を目的とした「ヒッパルコス」とう人工衛星が打ち上げられていて、それから4年間で約12万個の恒星の距離を調べ上げたそうです。

しかし、そんな現在の技術を持ってしても数万光年より遠い天体に関しての距離を測るのは難しかったそうで、それ以上遠い銀河の距離を求めるとなると、特定の変光星を観測し点滅の周期を調べたり、銀河の回転速度を調べたりという方法を用い、年周視差と併用して距離を割り出しているということでした。


次回は、重さをどうやって測っているか?をご紹介します。